カタテマ新作アクション「プリンと竪琴」レビュー! ※未プレイの方はネタバレ注意!※

「愛と勇気とかしわもち」「いりす症候群」等の作品で知られるサークル、カタテマの新作アクションゲームが登場しました!

 

このように、Steamで購入ボタンを押すとSteamで購入できます!

おすすめなゲームなので、ゲームが好きな人は是非プレイしてみてください!

どのようにおすすめなのかを書くとどうしてもネタバレになってしまうので、Steam公式ストアページを見て判断してくださいね!

 

自分で遊ぶことに意味があるゲームですので、初見プレイを激しくおすすめします!

 

ですがこの下に、このゲームのおすすめなところ、おもしろいところを書いてみました!

未プレイの方はネタバレ注意です!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

念のため最後警告です!

この先のネタバレはこのゲームの楽しみを激しく損ないます!

自分でプレイしてみる予定の方は絶対にブラウザバックしてください!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おい

お前

そこのお前だよ

未プレイのゲームのネタバレ記事を読もうとしてるクソ野郎、お前だよ

お前、ゲームが好きでも嫌いでもないだろ。だから読んでるんだ。

無関心だからそういうことができるんだろ?

俺はそういうお前が心底嫌いなんだよ。

 

 

 

…お前じゃない人だったらごめんなさい。プレイ済みの方でしょうか?

ここまで読んで気分を害してしまったらすみません。あなたに不快感を与えるつもりはありませんでした。本当に申し訳ありません。

この文章をこれ以上読むか読まないかは、あなたが判断することですので何も言えませんが、もしこの後の文章も読んでくださるのであれば、

私はこれ以上あなたに敵意を向けるつもりも、傷つけようとするつもりもありません。

どうかこれだけは信じてください。

 

 

 

でもお前は傷つける。

お前がプレイせずにこの記事を読んだことを後悔できるように、俺のできるかぎりの熱でこのゲームの魅力をお前に伝えてやる。

いるかどうかもわからないお前。

俺はお前が心底嫌いだ。

 

 

 

 

お前はゲームを始める

お前はゲームを始める。Steamライブラリにあるなんか四角い緑の「プレイ」ボタンを押したのかもしれない。インストールしてそのままゲームが起動したのかもしれない。

いや、してない。お前は未プレイだからだ。

でも、したと仮定して進める。これから先ずっとそういう調子でいく。

 



真っ暗な画面にCキーが出てくる。押せって感じなので、よくわからないがお前はそれを押す。ちなみにパッドだとLBとかL1とかその辺だ。

何回か押すと画面が明るくなり、敵が出てきてどうやらお前は死んだようだ。

 

 

 

お前の小さい画面の左半分に、大賢者シグナス*1を名乗るやつが出てきて、なんか言って時間が戻ってメニュー画面が出てくる。

 

 

これがこのゲームの導入だ。なにもわからない。

 

?のやつを選択するとあらすじみたいなのがでてきたりする。

なにもわからない。

 

王国滅亡…と書かれているのを選択しようとすると、シグナスが出てきて必死に止めてくるので、仕方なく「はじめてのかたへ^-^」と書いてあるチュートリアルっぽいステージを選ぶ。DLsiteのエロゲーみたいな画面比で大賢者シグナスがお前に話しかけてきて、アクションゲームが始まる。なにもわからない。移動方法はどうすればいいって?しらばっくれるなよ。お前はどうやってメニュー画面を遷移したんだ?

 

 

このステージでシグナスは二つのことを教えてくれる。

・幸福リングの中に入れば安全!

・盾は絶対使っちゃダメ!

…と言っても、お前は盾の使い方を知らない。なんかZキーだったり決定ボタン押したら怒られて、そこで気づいたかもしれない。お前絶対readme.txt読まないタイプだろ?でもそこは安心してほしい。操作方法はreadme.txtにも書いてない。今確認した。

 

 

チュートリアルを済ませたお前は王国滅亡ステージに突入する。

美しい弦楽器の音色と共に、敵がアホみたいな弾?をぶん投げてくる。

流石のお前も、これはまともに避けるタイプの弾じゃないことくらいはわかる。幸福リングの中に入る。ハートマークが出てくるし、敵の弾は当たらない。

そしてヘヴン状態になり、なんかよくわからんまま敵が全部死んで、血しぶきが出てきて、タイトルロゴが出てくる。

 

 

ここら辺で勘のいいお前は「ああそういう感じね」という感想を覚えるかもしれない。お前は愚かだが、馬鹿ではないからだ。

お前は自分でプレイしたのかもしれないし、あるいはYoutubeで実況プレイを見たのかもしれないが、「そういう感じ」のゲームを知っている。

なるほどね。メタ・フィクション?多重構造?そういうやつだろ。この幸福リングってのに入ったらダメなわけね。まあ薄々わかっていたよ。で、次はどう来る?NPCからプレイヤーへの説教でも始まるか?ジャンプスケアか?なんかのバイナリファイルを弄るギミックか?念のためウィンドウサイズを小さくしておくか?

これはそれだけのゲームではない。いや、そういうゲームを否定するつもりは全く無い。だが、これはとにかくそういうゲームではない。

 

すべてこのゲーム内で完結している。そして、お前はゲームをしている。

 

お前はゲームを知る



実はこのゲームはシューティングゲームではない。

これはマジだ。ストアページのどこにもそんな言葉は書いていない。シューティングが苦手な人にも本当に安心だ。

自機が弾を撃たないからノンシューティング!とかそういうとんち話をしているわけでもない。

 

 

でも俺は知っている。お前の脳裏には「STG」という不思議な三文字が浮かんでいる。そして俺の知らないたくさんのタイトルがお前をあたたかく包み込んでいる。

 

お前は怒首領蜂の一週目道中で投げたかもしれない。斑鳩のノーコンを諦めたかもしれない。ちょっと触ってみた東方の…何の東方でもいい、なんでもいいが、とにかくEXステージは多分クリアしていない。ムラサキの6面はまだ積んでるのか?

 

でも大丈夫だ。本当に安心だ。お前が「STG」の何に躓いたのかは知らないし、聞くつもりもない。躓いてなくてもいい。関係ない。このゲームは爽快滅亡アクションアドベンチャーだからだ。

 

このゲームにはチュートリアルステージと最終ステージしかない。

チュートリアルで初めて、お前は盾の使い方を学ぶ。

そしてどちらのステージでも、お前は沢山死ぬ。でもすぐリトライできる。

ステージセレクトはいつでもできる。一面からやり直す必要はない。最終ステージは最初からクライマックスだ。

 

 

そのうちわかる。ウェーブごとに敵を綺麗に処理するとジャーナルが解放される。ウェーブ?ジャーナル?お前は何を言っているのかわからないかもしれないが、俺も何を言っているのかわからない。とにかく、いい感じにやるとご褒美がもらえる。しかもいい感じにやると楽しい。リソースもちょっと節約できて、前やられた時よりちょっと先に行けるかもしれない。

 

そのご褒美だって、一度拾ったら次のプレイでは落としていい。ちょっとくらい処理をミスったって次に進めればいいんだ。でもスコアが…とお前は口ごもってから気づく。そんなものはないんだ。なんであると思っていたんだろう?*2お前を縛るものはなにもない。

 

 

アクィラに励まされ、Cキーを押したりしながら、お前は滅びた王都へ挑む。

次第にお前は二つの事だけを考えるようになる。

・自分が画面のどこにいるか?

・いつ盾を使うか?

多少弾に当たってもなんとかなる。本当になんとかなる。多少命を削っても、すぐに死に至ることはないはずだと気づく。

 

何回も王都滅亡を繰り返すうちに、お前はパターン化をしたり決め盾を覚えたりするかもしれない。パターン化?決め…?正直よくわからないが、恐らくお前は自然とやっている。気合で避けなくちゃいけない場面がほとんどないことにも気づくだろう。*3気合避け?なんかその言葉おかしくないか?気合じゃない弾避けがあるのか?

その辺は、よくわからないのでそのままにしておこう。しておけ。よくわからないものに首を突っ込むと、だいたいろくなことがない。

 

 

ただお前はこのゲームを楽しむことを享受していいんだ。それは「STG」的な楽しみかもしれないし、違うかもしれない。俺にはその三文字はわからない。

しかし多数の相手にたった一人で立ち向かう絶望感!それがどんなにすばらしい高揚をお前にもたらすことか。お前の一手、ここぞの盾で絶望的な画面が一気に打開される爽快感。美しい音楽とシンクロしていくステージ。未知のエリア。何度倒されてもお前は少しづつ前へ進んでいく。

そのすべてをお前は享受する。お前にはその権利がある。

いつの間にかボスは死んでいる。そしてお前はゲームをクリアする。

 

お前は愛を知る

お前は愛を知っているか?

 

たまにお前は戦いに疲れ、後日談でガラクタを眺める一時を過ごすかもしれない。

慣れたウェーブをやりすごしている頃には、シグナスの長話に耳を傾ける余裕もあるかもしれない。

あるいはたどり着いたエンディングに納得がいかず、何かヒントを探すかもしれない。

 

 

断片的なテキストを読むことで、お前はなんとなく世界観というものをつかみはじめる。

シグナス、リュラ、アクィラ、王国、魔力…北に大陸があるらしい。お前は大陸編をまだ待っているかもしれない。何の話?

その中で、何か筋道立った物語の時系列などをお前の中で作ったりしているかもしれない。それはよいことだ。誰もそれを咎めることはできない。

だがお前は気づいているだろう。明かされる世界観、その真価はテキストのみではない。背景設定を読みとくだけならプレイ動画でもいい。

これはゲームだ。

 

 

俺は知っている。

テキスト以外にもお前が知ったことはたくさんあるということを。

 

導線があったのかもしれないが、お前は気づいた。

敵の攻撃を避けるのではなく、反射して利用することに。

魔王がかつて何であったのか。

幸福リングの仕組み。

そしてリュラの目的。

その答えは、プレイを通してお前自身が手に入れたものだ。

 

それが正解なのか、答え合わせをしたいのであれば、このゲームに問いかけるだけでいい。お前にはそのためのインターフェースがあり、ここにはそのためのゲームがある。

そしてお前は、お前がやってきた行為ひとつひとつに意味があったことを知る。

それはお前が、ゲームをプレイしたことそのものを祝福している。

俺はそう確信している。

 

 

すべてを読み解いた気分のお前は、いつもとはちょっと違った気分でCキーを押すかもしれない。

 

お前は愛を知っているか?

 

 

*1:かわいい

*2:こはちょっと嘘をついている。一部ジャーナルはチュートリアルの道中すべてで完璧な処理をすることを要求される。でも、全実績解放のためにここまでやったお前ならこの程度できるはずだ。それはお前が一番よく知っている。

*3:こはちょっと嘘をついている。一部エンディングは盾を使わず気合で避けることを要求される。でも、全実績解放のためにここまでやったお前ならこの程度できるはずだ。それはお前が一番よく知っている。